天国の門 (1980)

西部開拓史上にその名を残すジョンソン郡戦争をテーマに極限状況に置かれた人々の愛と友情、哀しみを描く大作。監督・脚本はマイケル・チミノ、撮影はビルモス・ジグモンド、音楽はデイビッド・マンスフィールドが担当。

監督・脚本:マイケル・チミノ
出演:クリス・クリストファーソン、クリストファー・ウォーケン、ジョン・ハート、サム・ウォーターストン、ブラッド・ダリフ、イザベル・ユペール、ジョセフ・コットン、ジェフ・ブリッジスなど。

天国の門 (1980)のあらすじ

1870年、東部の名門ハーバード大学の卒業式。総長の祝辞を熱い視線でみつめる生徒たちの中にジェームズ・アベリル(クリス・クリストファーソン)とビル・アーバイン(ジョン・ハート)の顔があった。それから20年、アメリカは混乱期を迎えており、ワイオミングにも、東ヨーロッパからの移民たちがおしよせ、すでに生活を築いていたアングロ・サクソン系の人々とのトラブルは避けられなかった。ある日、家畜業者協会の評議会が召集され、リーダー、フランク・カントン(サム・ウォーターストン)は、移民による牛泥棒の対策として粛清の議案を提出した。なんとその人数は125名。その会議にはアーバインも列席していたが、彼はかつての情熱を失い、今は酒びたりの堕落した生活を送っていた。この土地に保安官としてやってきたアベリルは、再会したアーバインから、粛清の計画を聞き、なんとか阻止しようと、移民の集まる酒場の主人ジョン(ジェフ・ブリッジス)に協力を求めた。そして、彼が想いを寄せる娼館ホッグ・ランチの女主人エラ(イザベル・ユペール)のもとへ行く。彼女を愛しているもう1人の男ネイト・チャンピオン(クリストファー・ウォーケン)は、牧場主に雇われた殺し屋だ。2人の愛の間でゆれ動くエラ。ジョンンン郡に移民1人殺し値50ドルで雇われた庸兵たちが向かっている頃、移民たちの憩いの場のローラー・スケート場天国の門では、集まった人々に、アベリルが例の粛清の件を告げリストを読み上げた。むごい仕打ちにおののく人々。一方、チャンピオンから求婚されたエラは、彼の家族に紹介され、その誠意に心うごかされるが、その日、ホッグ・ランチに戻った彼女はレイプされ、店の女たちは全員惨殺された。カントンの傭兵による仕業だ。天国の門では、移民たちの集会が再び開かれ、人々はそこで団結の絆を固める。その頃、チャンピオンの家が傭兵に襲われ「エラを頼む」という手紙をのこして彼は死んでゆく。戦いは開始された。予期せぬ移民たちの逆襲で庸兵たちは倒れてゆく。かけつけた州兵騎馬隊たちによって平定された時は、あたりは死体の山と化していた。新しい出発を誓い合うアベリルとエラ。しかし、喜びに満ちたエラが、生き残っていたカントン一味に惨殺されるという悲劇が突然襲う。数十年後、今はヨットの上で安定した生活を送っている年老いたアベリル。しかし、ヨットの上で彼が想うことは若き闘志に燃えた頃の自分、それにネイト、エラのことだった。

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